執筆 補助金に関する紛争・法律問題を主に取り扱う弁護士 岸上 大起(埼玉弁護士会・登録番号63780)
補助金の相談で、次のような形のご質問をいただくことがあります。公募要領の要件は満たしていた。申請書も出した。それなのに採択されなかった、あるいは申請した額よりはるかに少ない額しか認められなかった。本来もらえるはずだった分を、裁判で国に払わせることはできないのか――というご質問です。
結論から申し上げます。補助金や国庫負担金の具体的な請求権は、交付決定がなければ発生しません。したがって、交付決定を経ないまま、「本来もらえるはずだった額」を裁判所で計算してもらって国に支払いを命じてもらう、という形の訴訟は成り立ちません。これは、本稿で取り上げる二つの判決がはっきりと述べているところです。
本稿で紹介するのは、摂津訴訟と呼ばれる事件です。東京地判昭和51年12月13日(行集27巻11・12号1790頁、訟月22巻12号2775頁、判タ344号134頁、判時834号15頁)と、その控訴審である東京高判昭和55年7月28日(行集31巻7号1558頁、訟月26巻11号2034頁、判タ419号44頁、判時972号3頁)です。市が保育所を四か所建て、児童福祉法が定める割合どおりの国庫負担金を国に請求したところ、交付決定がされていない部分については請求権が発生していないとして、いずれも請求が退けられました。控訴審は、根拠法令の定める国庫負担が「義務的なもの」であることを認めながら、それでも交付決定を経なければ具体的請求権は発生しないとしています。
もっとも、この判決にはもう一つの面があります。控訴審は、交付決定に処分性があることを認め、「交付決定の内容につき、あるいは交付決定がなされないことにつき不服がある場合には、抗告訴訟(不作為違法確認を含む。)の方法により司法審査を求めて出訴することができる」と述べました。つまり、直接に金銭の支払いを訴求する道を閉じる一方で、処分を争う道を正面から開いています。「請求できない」という結論だけを読んで終わってはいけない判決です。
以下では、どこまでが判決の言葉で、どこからが学説と当職の見解なのかを分けて示します。そのうえで、今の補助金――公募に申請し、採択を経て交付申請をし、交付決定を受ける仕組みの補助金――を念頭に、「もらえるはずだった」という感覚を、どのような法的な形に組み替えれば争いの対象になるのかを整理します。
1 「申請したのに交付決定が出ない」とき、何を請求できるのか
(1)二つの異なる問い
はじめに、問いを二つに分けておきます。
一つ目は、「本来もらえるはずだった補助金を、お金として請求できるか」という問いです。これは、国に対する給付請求です。
二つ目は、「補助金を出さないという扱い、あるいは出さないまま放置されている状態を、処分として争えるか」という問いです。これは、行政処分を争う抗告訴訟の問題です。
相談の場では、この二つが混ざった形で持ち込まれます。「審査が進まない」「減らされた」「落とされた」という不満は、どちらの形にもなり得るからです。本稿で紹介する判決は、一つ目の道を閉じ、二つ目の道を開いたものとして読むことができます。
(2)条文の形――6条1項は「しなければならない」と書いてある
条文を確かめます。補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(以下「補助金適正化法」といいます)6条1項は、次のように定めています。
引用(補助金適正化法6条1項)「各省各庁の長は、補助金等の交付の申請があつたときは、当該申請に係る書類等の審査及び必要に応じて行う現地調査等により、当該申請に係る補助金等の交付が法令及び予算で定めるところに違反しないかどうか、補助事業等の目的及び内容が適正であるかどうか、金額の算定に誤がないかどうか等を調査し、補助金等を交付すべきものと認めたときは、すみやかに補助金等の交付の決定(契約の承諾の決定を含む。以下同じ。)をしなければならない。」
この一文には、三つのことが書かれています。
第一に、交付申請があったときは、調査をしなければならない。第二に、交付すべきものと認めたときは、「すみやかに」交付決定をしなければならない。第三に、したがって、補助金が交付されるには交付決定という行為が介在する。
小滝敏之『補助金適正化法解説〔全訂新版(増補第2版)〕-補助金行政の法理と実務-』(株式会社全国会計職員協会、2016)134頁は、この6条1項が、行政手続法7条(申請に対する審査、応答)に相当する義務をあらかじめ定めていたものであると説明しています。申請を受けた側には、応答する義務があるという押さえ方です。
そして、同法6条2項は、次のように定めています。
引用(補助金適正化法6条2項)「各省各庁の長は、補助金等の交付の申請が到達してから当該申請に係る補助金等の交付の決定をするまでに通常要すべき標準的な期間(法令により当該各省各庁の長と異なる機関が当該申請の提出先とされている場合は、併せて、当該申請が当該提出先とされている機関の事務所に到達してから当該各省各庁の長に到達するまでに通常要すべき標準的な期間)を定め、かつ、これを公表するよう努めなければならない。」
申請から交付決定までにどれくらいかかるのか、その標準的な期間を定めて公表するよう努めなければならない、という規定です。条文は、交付決定が時間の問題を含むものであることを前提にしています。
ここまでが条文の形です。問題は、この交付決定が、単なる手続上の確認なのか、それとも請求権そのものを生み出す行為なのか、という点です。摂津訴訟は、まさにそこを争った事件でした。
2 事案――摂津訴訟
(1)保育所を四か所建てた市と、250万円の交付決定
摂津市は、昭和44年から同46年にかけて、児童福祉法35条3項による大阪府知事の認可を得て、四つの保育所を設置しました。用地取得費を除き、その設置に総額9,272万9,990円を支出しています。
当時の児童福祉法52条、51条2号、同法施行令(昭和48年政令371号による改正前のもの)15条1項、16条1号は、主として措置児童を入所させる保育所の設備に要する費用について、各年度において市町村が支弁した費用の額から徴収金・寄附金等の収入の額を控除した精算額の二分の一を国庫が負担すべきものと定めていました。文言どおりに読めば、実際に支出した額の半分が国の負担になるはずです。
ところが、国が交付決定をしたのは、別府保育所について100万円(昭和44年10月31日付け)、香露園保育所について150万円(昭和46年2月17日付け)の合計250万円だけでした。残る摂津保育所と正雀保育所については、交付決定がされていません。
控訴審が認定したところでは、当時の国庫負担金は、昭和30年度から同47年度まで、いわゆる定額方式によって算定されていました。保育所一か所当たり、昭和30年度から同39年度までは70万円、昭和44年度は定員90人未満のものにつき100万円、定員90人以上のものにつき150万円、という具合です。法令は実支出額の二分の一と書いているのに、運用上の単価は一か所当たり数十万円から数百万円で頭打ちになっていた、ということです。
(2)事前協議・内示という、法の外の手続
この事件でもう一つ重要なのは、交付申請に至るまでの手続です。控訴審は、次のように認定しています。
引用(東京高判昭和55年7月28日・第二 一)「以上が、事前協議、内示の仕組みであつて、これは便宜的なものではあるが、昭和二三年児童福祉法に基づく地方公共団体による保育所の施設整備の制度発足当初より行われてきており、保育所等に関する国庫負担金の交付について慣行化しているものであつて、法的拘束力はないが、事実上必ずこの過程を経るものとされてきたものであつた。」
仕組みはこうです。厚生省が毎会計年度末に次年度の方針を都道府県知事に知らせる。知事は市町村から協議書を提出させて一応の審査をし、優先順位を付けて厚生省と事前協議をする。厚生省はそれを審査して、負担金を交付する予定の事業とその予定金額を知事に内示する。知事がこれを市町村に通知する。市町村は、内示を受けた事業について、内示どおりの額で交付申請書を提出する。厚生大臣は年度末までに申請どおりの交付決定をする――という流れです。
法律にはどこにも書かれていない手続です。それでも、控訴審が認定したとおり、これを経なければ交付申請に進めない運用になっていました。摂津市は、内示のない保育所については交付申請をせず、内示のあった保育所については内示額どおりの申請をしました。その結果、申請額どおりの交付決定が出たため、処分を争う余地がなくなったのです。
(3)請求の形
そこで摂津市は、交付決定を経ずに、国に対して金銭の支払いを求めました。支出した精算額の二分の一から既交付額250万円を差し引いた4,386万4,995円と遅延損害金の支払いを求める訴えです。控訴審では、これに加えて、厚生大臣らが交付申請を妨害した違法行為に当たるとして、国家賠償法1条に基づき同額の損害賠償を求める予備的請求が追加されました。
第一審は主位的請求を棄却し、控訴審は控訴を棄却するとともに予備的請求も棄却しました。
3 東京高判昭和55年7月28日――交付決定を経てはじめて具体的請求権が発生する
(1)根拠法令は「義務的」である、と認めた
まず押さえておきたいのは、控訴審が、摂津市の言い分の出発点を認めていることです。
引用(東京高判昭和55年7月28日・第一 二 4)「以上の認定、説示からすると、本件負担金の交付についてその関係法令たる法五二条等の規定するところは、国の裁量にかからしめるものではなく、義務的なものであり、また、前記法施行令からみれば、その交付額は市町村の現実の支出額を基準とするものであつたということができる。」
国の負担は裁量的なものではなく義務的なものである。しかも交付額は市町村の現実の支出額を基準とするものであった。――ここまでは、摂津市の主張どおりです。国庫負担金と、地方財政法16条の補助金とでは性質が異なるという整理も、控訴審は受け入れています。
そのうえで、控訴審は、国庫負担金を交付するには、対象となるかどうか、負担金算定の基礎となる費用の範囲と客観的に是認される金額をどう見るかを具体的に確定する必要があり、根拠法令自体からはそれが明らかでないため、これを判定する手続が必要であると述べました。また、国が負担金を支出する以上、適正に使われるよう監督する仕組みも必要であるとしています。
(2)それでも、交付決定を経なければ具体的請求権は発生しない
そして、本稿の中心となる判示です。
引用(東京高判昭和55年7月28日・第一 二 7)「適正化法五条ないし一〇条の規定及び同法全体の趣旨、構造からすると、一般に、国から補助事業者等に国庫負担金を含む補助等が交付されるについては、その適正を期するため、まず所管の各省各庁の長に対し交付申請がなされることが必要であり、各省各庁の長は、右申請に基づき、その権限と責任において、交付要件の存否のみならず、交付すべき補助金等の額及び交付するにつき付すべき条件等を審査、判断し交付すべきものと認めるときは、交付決定をすべきものとし、各省各庁の長の右交付決定を経由せしめることによつて、はじめて補助金等の具体的請求権を発生させるとともに、補助事業者についても交付された補助金等をその目的に添つて使用し、補助事業等を適正に遂行する義務を生ぜしめ、一定の場合には右交付決定の取消により、いつたん発生した補助金等の交付請求権を消滅させることができるものとしているのである。」
交付決定は、三つの働きをするものとして描かれています。第一に、補助金等の具体的請求権を発生させる。第二に、補助事業者に、目的に沿って使用し事業を適正に遂行する義務を負わせる。第三に、取消しによって、いったん発生した請求権を消滅させることができる。
請求権を生み出す行為であり、義務を生じさせる行為であり、取消しの対象となる行為である。この三つが一つの決定に束ねられている、という理解です。そして控訴審は、この仕組みが補助金・負担金・利子補給金等の交付について統一的に採用されているものと解するのが相当であるとし、児童福祉法52条等は国庫の負担とその割合を定めるだけで交付手続について特別の定めを置いていないから、補助金適正化法の適用を当然に受けるとしました。
摂津市は、負担金は義務型実額タイプだから裁量的な補助金と同列に論じるべきでないと主張しましたが、控訴審は、同法の規定全体を通じてみると、この種の国庫負担金を適用外として取り扱うことを予定しているものとは認められないとしています。また、同法は前金払・概算払のために定められたものだという主張についても、そう解する根拠はないとし、「特段の除外規定が設けられていない以上」、この負担金についても5条・6条の適用があり、6条の定める交付決定を要せずして根拠法令から直ちに具体的な国庫負担金請求権が発生するとはいえないとしました。
(3)裁判所が行政に代わって額を決めることはできない
控訴審は、摂津市が置かれていた状況そのものには理解を示しています。多くの地方自治体がいわゆる超過負担によって財政上苦境にあること、摂津市が人口急増都市であり保育所の増設に迫られていたことを事実として認定し、そのうえで次のように述べました。
引用(東京高判昭和55年7月28日・第一 二 10)「しかしながら、本件保育所が設置された当時の法五二条等のもとにおける右国庫負担金の交付又は不交付の実状については批判されるべき問題があるとしても、右国庫負担金の交付は、上記のとおり適正化法の定めるところに従つて行われる予算の執行である行政の分野に属する事項であり、前記のとおり行政処分である交付決定により負担金請求権は発生するものであるから、右行政処分を経ることなく、又は右行政処分に対する抗告訴訟によることなく、控訴人が裁判所において右行政処分に代り右負担金の額を確定することを前提として、直接国に対しその支払を訴求することは、司法裁判所の役割、権限に鑑み、許されないものと言わざるをえない。」
ここには二つのことが書かれています。一つは、交付・不交付の実状には「批判されるべき問題がある」という評価です。裁判所自身が、運用の当否について留保を置いています。もう一つは、それでも、裁判所が行政処分に代わって負担金の額を確定することはできない、という権限の限界です。
「もらえるはずだった額」を裁判所に計算してもらう、という形の訴訟が成り立たない理由は、ここにあります。額を一次的に決めるのは行政であり、裁判所はそれを審査する立場に立つ、という役割分担です。
4 東京地判昭和51年12月13日――根拠法令は「抽象的な国の負担義務」にとどまる
第一審は、控訴審と結論を同じくしますが、入り方が違います。控訴審は根拠法令の定めが「義務的なもの」であることを認めたのに対し、第一審は、根拠法令自体の解釈として、そこまで具体的な義務を読み取ることはできないとしました。
(1)具体的請求権は「行政庁の合理的な判断とそれに基づく行為」によって発生する
引用(東京地判昭和51年12月13日・理由 二 1)「以上の諸規定によれば、同法は右目的を達成するため、一定時期までにされる交付申請に対する各省各庁の長の行政処分たる交付決定によつてはじめて補助金等の具体的請求権を発生させることとし(なお、最終的な請求権の額は同法第一五条所定の確定手続によつて確定されることとなる。)、補助事業等の適正な遂行を担保するための種々の手段を交付決定の効果として規定し、一定の場合(同法第一〇条、第一七条)には交付決定の取消しにより交付決定によつて発生した具体的な請求権を消滅させることとし、また、地方公共団体の補助金等に関する不服について、交付決定、その取消し等各省各庁の長の処分に対する不服の申出という争訟手段を設けているものと解すべきである。」
括弧書きに注目していただきたいところです。交付決定で請求権が発生し、最終的な額は15条の額の確定手続で確定される、という二段構えが示されています。交付決定は請求権を発生させる行為であり、額の確定は別の手続である、という整理です。額の確定の仕組みそのものは、補助金の返還額はどう計算するのかで扱っている内容と重なります。
そして、根拠法令の読み方です。
引用(東京地判昭和51年12月13日・理由 二 1)「したがつて、法第五二条等は、行政庁が当該保育所を負担金交付の対象とすべきものか否かを判断し、交付対象とすべきものと判断した場合に、合理的な基準に基づいて算定した設備費用額を基礎とする一定割合の額の負担を国に命じている規定であつて、具体的負担金請求権は行政庁の合理的な判断とそれに基づく行為によつて発生することを予定した規定と解すべきである。そして、行政庁のいかなる行為を介することとするか、その行為が行政処分の性質を有するか否かは、当時の手続法の規定によつて定まる事柄であつて、適正化法は、同法に基づく交付決定を介することと定めたものというべきである。」
根拠法令は、「対象とすべきかどうかの判断」と「合理的な基準による算定」という二つの行政の作用を前提にしている。だから、そこから直ちに具体的な請求権が発生するわけではない。――第一審は、国庫の負担割合と計算方法が明確に定められていることは認めつつ、それらの規定は、市町村が任意に設置する保育所のすべてを負担金交付の対象とすべきことを定めたものではなく、また現実に支出した費用の全額を算定の基礎とすべきことを定めたものでもないと解すべきであるとしました。もしそう解すれば、国は無制限の負担を強いられ、会計年度独立の原則(財政法42条)を維持できなくなるからです。
(2)交付決定は、請求権を発生させ、同時に義務を負わせる行政処分である
交付決定の性質について、第一審は次のように述べています。
引用(東京地判昭和51年12月13日・理由 二 4)「それのみならず、前示のとおり交付決定は交付申請があつた場合にそれに対してするものとされ、交付決定によつて補助事業者等に補助事業等遂行義務その他の義務が発生し、さらに地方公共団体については交付決定に対する不服の申出という不服申立てを許容しているところからすれば、交付決定は補助金等に関する具体的な請求権を発生させるとともに、補助事業者等に対し補助金等をその交付の目的に従つて使用すべきことその他一定の義務を負わせる行政処分と解すべきである。」
交付決定が行政処分であると解する理由として、①申請に対してされるものであること、②補助事業遂行義務その他の義務を発生させること、③不服申出という不服申立てが用意されていること(同法25条)の三つが挙げられています。②と③は、補助金をめぐる争いの土台になる点です。交付決定を受けると、お金が入ってくるだけでなく、義務が生じます。この義務違反が、のちに取消し・返還の根拠になります。この流れは、補助金の交付決定の取消し・返還請求で扱っています。
なお、第一審は、交付決定が前払金等に関するものにすぎないという主張についても、額の確定がされた後、さらには交付決定の取消しがされ交付済み補助金が強制徴収された後においても、別途根拠法令に基づいて発生している請求権を行使して確定額を超える支払いを請求できると解することは、各手続の意義ないし実効性を失わせるとして退けています。交付決定と額の確定、そして取消し・返還という手続の連なりを一体として読む姿勢が、ここにも現れています。
5 判決のもう一つの面――「交付決定がされないこと」は争える
(1)交付決定には処分性がある
摂津市は、交付決定には処分性がない、あるいはあってもいわゆる形式的行政処分にすぎないから、公定力も不可争力もなく、実体法上発生している請求権を直接行使できると主張しました。控訴審は、これを次のように退けています。
引用(東京高判昭和55年7月28日・第一 二 8)「しかしながら、適正化法に手続法的な面があるとしても、同法の趣旨、全体の構成からみれば、同法上の交付決定をなすについては、行政的審査が不可欠であるとともに、具体的な補助金等の額の確定を第一次的に行政庁の決定にかからしめ、他方右決定に伴い補助事業者等につき一定の義務を生ぜしめることは前示のとおりであり、右交付決定は形成的、処分的性格を有するものであり、この種の行政庁の行為をいかに名付けるにせよ、これに処分性なしということはできない。」
「この種の行政庁の行為をいかに名付けるにせよ、これに処分性なしということはできない」。――講学上の分類がどうであれ、処分として争える、という言い方です。処分性の議論そのものは、補助金の交付決定の取消しに処分性はあるのかと処分性をめぐる対談で扱っています。
(2)不作為違法確認という受け皿
そして、そのすぐ後に続く部分が、本稿でもっとも使い道のある判示です。
引用(東京高判昭和55年7月28日・第一 二 8)「したがつて、右交付決定の内容につき、あるいは交付決定がなされないことにつき不服がある場合には、抗告訴訟(不作為違法確認を含む。)の方法により司法審査を求めて出訴することができるものと解されるのであつて、右交付決定を経ずに、本件負担金の支払を求めて直接裁判所に出訴できる具体的な請求権があるとする控訴人の右主張は採用し難い。」
二つのことが挙げられています。一つは、交付決定の「内容」について不服がある場合。もう一つは、「交付決定がなされないこと」について不服がある場合です。いずれも抗告訴訟で争える、そして後者については不作為違法確認が含まれる、と述べています。
これは、「交付決定がないから請求権がない」という結論の裏側にある判示です。交付決定に請求権を発生させる力を与えるのであれば、その決定が出ないこと自体を争えなければ、申請した側は手詰まりになります。控訴審は、その受け皿を明示しました。小滝・前掲139頁の注は、この判示を引いて、交付決定の内容あるいは不作為について抗告訴訟によって争えることを示したものとして位置づけています。
(3)信義則・妨害の主張は通らなかった
もっとも、摂津市が実際に置かれていた状況は、この受け皿では救われませんでした。内示のない保育所については交付申請をしなかったので、処分も不作為も存在しない。内示のあった保育所については申請どおりの交付決定が出てしまったので、争う対象がない。そこで摂津市は、国が交付申請を妨害したのだから、交付決定がないことを国が主張するのは信義誠実の原則に反すると主張しました。
第一審は、これを次のように退けています。
引用(東京地判昭和51年12月13日・理由 四)「しかしながら、仮に原告主張のとおり交付申請の不受理その他適正化法に基づく所要手続の実施が妨げられたとしても、交付決定がない以上具体的な負担金請求権が発生していないのであるから、直ちに負担金請求権それ自体の行使ができると解することはできないし、本訴においてその旨の主張をすることが信義誠実の原則に違反するともいえず、原告の右主張も失当といわねばならない。」
控訴審も同じ立場に立ちつつ、国家賠償の可能性には言及しました。
引用(東京高判昭和55年7月28日・第一 三)「もし、本件負担金の交付申請をするにつき右の事前協議、内示の過程を経るべき行政指導が違法又は著るしく不当なものであり、それにより控訴人が負担金請求権を失うに至つたというのであれば、国に対する法律関係は損害賠償請求権の存否の問題となる場合があろうが、この点についての判断は後記のとおりである。」
そして、その「後記」が、予備的請求に対する判断です。控訴審は、事前協議・内示の仕組みが国の総合的な政策・財政上の要請と事務の能率化の必要から生じたものであり、市町村側もこれをやむを得ないものとして承認していたと認定しました。内示額が当時としても極めて低額であったことは認めつつ、厚生大臣や府の職員が慣行に従うようことさら強要したり差別的取扱いをした形跡は認められないとして、次のように結論づけています。
引用(東京高判昭和55年7月28日・第二 四)「以上のとおりであつて、前記の事前協議・内示の交付申請前の手続は、それ自体をもつて不当なものということはできず、本件四保育所設置費国庫負担金に関しては、右手続を経たうえ交付申請をする行政慣行につき、控訴人において積極的にこれを支持、是認していたものではないとしても、これを容認し、これについての前記行政指導を受け入れ、右内示に即応して、右国庫負担金の交付申請を行い、又はこれを行わなかつたものであり、前認定の経過及び状況に徴すると、右事前協議・内示及び交付申請についての行政指導をもつて、控訴人がその意思に基づいて正当な国庫負担金の交付を申請する権利の行使を妨げた違法又は著しく不当な行為ということはできない。」
請求権の発生は交付決定にかかる。交付決定が出てしまえば、その内容を争うほかない。交付申請をしなかったのであれば、争う対象がない。そして、申請を事実上させなかった行政指導も、違法とは認められない。――摂津市は、三つの入口のすべてで閉ざされたことになります。
6 この二つの判決はどこまで使えるか――射程と限界
ここは、正直に書いておかなければならない部分です。
(1)対象は国庫負担金である
いずれの判決も、争いの対象は児童福祉法に基づく保育所設置費の国庫負担金です。今の事業再構築補助金やものづくり補助金のような、公募によって申請者を募り、採択を経て交付申請・交付決定に進む補助金ではありません。
もっとも、控訴審は、補助金適正化法に定める制度が「国の予算の執行である補助金、負担金、利子補給金等の交付につき統一的に採用されているものと解するのが相当」であると述べ、負担金だけを特別に扱わない姿勢を示しました。第一審も、同法2条1項が負担金・補助金・利子補給金等を一括して「補助金等」としていることを根拠に、負担金についてのみ別異に解することはできないとしています。
つまり、国庫負担金という「国に義務がある」側の類型についてさえ交付決定を必須としたのですから、国の裁量の幅が大きい補助金について結論が緩くなることは考えにくい、ということになります。この点は、判決の論理の向きから言えるところです。
(2)学説からの批判――救済方法の実効性
控訴審の判断は、学説から強い批判を受けました。
小滝・前掲142頁は、福家俊朗「保育所建設に関する国庫負担金の法的性格と具体的請求権」ジュリスト臨時増刊743号61頁から、次の指摘を引用しています。控訴審は、交付申請から交付決定(ないし不作為)、不服申出(同法25条)、抗告訴訟というルートを肯定しており、その限りでは救済方法を閉ざしてはいない。しかし――
引用(小滝・前掲142頁が引用する福家俊朗「保育所建設に関する国庫負担金の法的性格と具体的請求権」ジュリスト臨時増刊743号61頁)「それにも拘らず、交付決定を具体的請求権成立の必須要件と解釈することは、国庫負担金一般を『義務的なもの』と解釈することの意味を、単に国の決定する金額の範囲で負担が義務づけられるということを意味するにとどめ、本判決の肯定する上記救済方法の実効性は疑わしい。」
「国の決定する金額の範囲で負担が義務づけられる」だけであれば、義務的であるという評価は実質を失う。控訴審が自ら「義務的なもの」と認めた部分と、交付決定を請求権成立の必須要件とした部分とが、かみ合っていないという批判です。
同じく小滝・前掲141頁から142頁までは、寺田友子「判例研究・摂津訴訟控訴審判決」法学雑誌27巻3・4号250頁から、次の指摘を引用しています。
引用(小滝・前掲141頁が引用する寺田友子「判例研究・摂津訴訟控訴審判決」法学雑誌27巻3・4号250頁)「抗告訴訟は決定された交付額の不満を争う場合には、不適切であるのに、交付決定を行政処分と解する以上、抗告訴訟で交付決定の違法性を争えとした点に、本判決の第一の問題点が存在するように思える。」
額が少なすぎるという不満を、取消訴訟という形で争うのは収まりが悪い。取り消したところで額が増えるわけではないからです。この指摘は、今の補助金でも当てはまります。
他方で、交付決定が行政処分であるという点については、学説の側でも広く受け入れられています。小滝・前掲103頁の注が引用する小早川光郎「摂津訴訟の論点と評価」ジュリスト632号19頁は、「交付決定が、何らかの法律効果を伴う行為であり、しかも不服を有する者が行政事件訴訟法上の取消訴訟によってその効果を争いうる、という意味において行政処分であることは、ほぼ問題のないところであろう」としています。
(3)小滝解説の位置づけ――義務づけ訴訟・当事者訴訟の余地
小滝・前掲140頁は、救済の幅についてさらに踏み込んでいます。義務的負担金の交付決定あるいは交付申請の却下処分を形式的行政行為と解したからといって、本来的行政行為と同じく公定力や不可争力をもつものと解さなければならない理由はないとして、「交付決定あるいは却下処分の当否を争う訴訟形式が抗告訴訟に限定される(抗告訴訟の排他的管轄に属する)ものと解する必要はない」とし、「必要と認められる場合には、当事者訴訟をもって争うことも許されるものと解して差し支えないものと思われる」と述べています。
さらに同頁は、仮に本来的行政行為と同様の効力をもつものとみても、取消訴訟のみならず無効等確認の訴え(行政事件訴訟法3条4項、36条)および不作為の違法確認の訴え(同3条5項、37条)も提起しうるとし、それらでは実質的に救済の実益を得ることが困難であるから「無名抗告訴訟たる義務づけ訴訟も提起しうるものと解すべきであろう」としています。そして、補助金適正化法上の手続をとりえなかった特段の事情が認められる場合には、「義務的負担金の給付を求める当事者訴訟を提起することも許容されうると解すべきであろう」としています。
控訴審が閉じた給付訴訟の道について、文献の側には、特段の事情があれば開き得るという見方が残されている、ということです。これは学説上の見解であって、判決の言葉ではありません。
(4)上訴審
当職の手元の判例全文索引(判決全文約1万8千件を収録)および小滝解説のいずれにも、摂津訴訟の上告審の裁判は見当たりません。公刊物上も確認できず、東京高判昭和55年7月28日で終了したものとみられます。もっとも、確定の経緯そのものを示す資料を確かめたわけではありませんので、ここは「上告審の裁判は公刊物に見当たらない」という限度で押さえておきます。
なお、交付決定を経なければ具体的請求権が発生しないという整理は、摂津訴訟の後も、公立小学校の新増築費をめぐる山口地判昭和56年11月19日(行集32巻11号2024頁、訟月28巻2号366頁)、その控訴審である広島高判昭和63年4月18日(行集39巻3・4号265頁、訟月35巻1号37頁)など、別の国庫負担金をめぐる事件でも繰り返されています。下級審の積み重ねとしては、方向が揃っていると言えます。
7 では、今は何をどう組み立てるのか
ここからは、今の補助金――公募要領に基づいて申請し、採択を経て交付申請をし、交付決定を受ける仕組みの補助金――を念頭に、整理します。以下は、前記の判決・文献を踏まえた当職の整理です。
(1)「もらえるはずだった」は、それだけでは請求の形にならない
まず押さえるべきは、交付決定がない段階では、金銭の支払いを求める請求権が手元にないということです。公募要領の要件を満たしていたこと、他の採択事例と比べて遜色がないこと、事務局の担当者が見込みを述べていたこと――これらはいずれも、「交付決定があったこと」の代わりにはなりません。
第一審が述べたとおり、申請を妨げられたという事情があっても、それだけで請求権そのものを行使できるようになるわけではありません。ここで争うのであれば、形を変える必要があります。
(2)交付決定が出ているとき――額に不満があるなら、処分を争う
交付決定が出ており、その額が申請額より少ない場合。控訴審の整理に従えば、これは「交付決定の内容」について不服がある場合に当たり、抗告訴訟の対象になります。
ただし、ここに寺田・前掲250頁の指摘が当てはまります。取消訴訟は、額が少ないという不満を争うのに適した形ではありません。取り消されても額が増えるわけではないからです。何を求める訴えとして組むのか、取消しで足りるのか、という点は、個別の検討を要します。
実務上、見落とされやすい落とし穴がもう一つあります。摂津市は、内示額どおりの交付申請をし、申請どおりの交付決定を受けたために、争う余地を失いました。申請額そのものを実際より低く絞っておきながら、後で「本当はもっと必要だった」と言っても、処分の違法を言う足場がありません。申請の段階で、何をどこまで求めるのかを書面に残しておくことが、後の争いの前提になります。
(3)交付決定が出ないとき――不作為という形がある
申請をしたのに応答がない場合。控訴審は、「交付決定がなされないことにつき不服がある場合には、抗告訴訟(不作為違法確認を含む。)の方法により司法審査を求めて出訴することができる」と述べました。小滝・前掲140頁は、これに加えて、義務づけ訴訟や、特段の事情がある場合の当事者訴訟の余地にも触れています。
ここで条文に戻ります。6条1項は、交付すべきものと認めたときは「すみやかに」交付決定をしなければならないと定め、6条2項は、申請から交付決定までの標準的な期間を定めて公表するよう努めなければならないと定めています。応答するまでの時間について、法律自身が関心を払っている、ということです。
どのような場合にどの訴訟形式を選ぶのか、いつから「待たされている」といえるのかは、申請の時期、公募要領や交付規程の定め、事務局とのやり取りの内容によって変わります。ここは一般論として示せる範囲を超えますので、本稿では立ち入りません。
(4)法の外の手続が、事実上の関門になっている構造
摂津訴訟で控訴審が認定した事前協議・内示の仕組みは、「法的拘束力はないが、事実上かならずこの過程を経るものとされてきた」ものでした。法律のどこにも書かれていない手続が、交付申請に進むための関門になっていたのです。
この構造は、今の補助金にも残っています。公募要領に基づく公募と採択、事務局による審査、採択後の交付申請と交付決定。補助金適正化法が定めているのは交付申請(5条)以降であり、その前段階の公募・採択は、法律上の手続としては組み立てられていません。それでも、採択を得なければ交付申請には進めません。
一方で請求権の発生を交付決定という一点に集め、他方でそこに至る道筋を法の外に置いたままにする。この組み合わせは、申請する側から見れば、争える対象がいちばん必要な場面にだけ存在しないという結果を招きます。控訴審自身が「批判されるべき問題があるとしても」と留保を置いたのは、この落差を意識していたからだと読めます。
小滝・前掲128頁は、交付決定の時期について、「審査自体が遅延することのないよう十分配慮すべきである」とし、「財政資金の効率的使用を図るためにも、交付行政庁は、すみやかに補助金等の交付決定を行うべきものといえよう」としています。同頁は、行政管理庁が行った昭和51年度の調査として、調査対象とした139件の補助金のうち、交付決定の時期が年度後半(10月から翌年3月)となっているもの59件(42パーセント)、第4四半期(翌年1月から3月)となっているもの28件(20パーセント)、交付決定に要する期間が2か月以上のもの47件(34パーセント)であったことを挙げています。法律が「すみやかに」と書いても、運用がそうならないことがある――それを前提に書かれた記述です。
半世紀前の調査ですが、構造は変わっていません。6条2項が標準処理期間を定めて公表するよう努めなければならないとしているのに、申請者が自分の案件について標準処理期間を確かめられないまま待たされるのであれば、この規定の趣旨に沿わないと言わざるを得ません。申請する側が、いつまで待てばよいのかを知る手がかりを持てる状態にしておくことは、交付決定に請求権の発生を集める仕組みを採る以上、行政の側が負うべき最低限の責務であろうと考えております。
(5)記録に残しておくこと
以上の整理は、いずれも事実の裏づけを必要とします。交付申請書とその控え、申請額の算定根拠、公募要領と交付規程の該当する版、事務局や交付行政庁とのやり取り(照会・回答・面談・電話の記録)、採択・不採択の通知、交付決定通知書。
摂津訴訟で、事前協議書が提出されたこと、内示があったこと、内示額どおりの申請がされたことが細かく認定されているのは、それらが書証として残っていたからです。何がいつ出され、何がいつ返ってきたのか。この時系列が残っているかどうかで、後に取れる形が変わります。
8 まとめ
補助金や国庫負担金の具体的な請求権は、交付決定がなければ発生しません。東京高判昭和55年7月28日は、国庫負担金について、根拠法令の定めが「国の裁量にかからしめるものではなく、義務的なもの」であることを認めながら、「各省各庁の長の右交付決定を経由せしめることによつて、はじめて補助金等の具体的請求権を発生させる」としました。そして、交付決定という行政処分を経ることなく、裁判所が行政処分に代わって負担金の額を確定することを前提に直接国に支払いを訴求することは、「司法裁判所の役割、権限に鑑み、許されない」としています。
その第一審である東京地判昭和51年12月13日は、根拠法令そのものの解釈として、それが「抽象的な国の負担義務を定めた規定にとどまる」とし、「具体的負担金請求権は行政庁の合理的な判断とそれに基づく行為によつて発生することを予定した規定」であるとしました。交付決定は、請求権を発生させるとともに、補助金を目的に従って使用すべきことその他の義務を負わせる行政処分である、という整理です。
したがって、「もらえるはずだった補助金」を、交付決定を飛ばして金銭として請求することはできません。もっとも、判決にはもう一つの面があります。控訴審は、交付決定に処分性があることを認め、「交付決定の内容につき、あるいは交付決定がなされないことにつき不服がある場合には、抗告訴訟(不作為違法確認を含む。)の方法により司法審査を求めて出訴することができる」と述べました。閉じられたのは給付訴訟の道であって、争う道そのものではありません。
学説からは、交付決定を請求権成立の必須要件とすることで、負担が義務的であるという評価が実質を失い、救済方法の実効性が疑わしくなるという批判が加えられています。小滝解説は、義務づけ訴訟や、特段の事情がある場合の当事者訴訟の余地にも触れています。上告審の裁判は公刊物に見当たらず、最高裁の判断は示されていません。
そのうえで、今「申請したのに通らない」「申請額より大幅に減らされた」「いつまでも応答がない」という場面に置かれたときに確かめるべきことは、三つです。交付決定が出ているのか、出ていないのか。出ているなら、その内容のどこを争うのか。出ていないなら、申請は適式にされているのか、そして応答がないという状態をどう形にするのか。この三つの切り分けが、最初の一歩になります。
ご相談をお考えの事業者の方へ
「本来もらえるはずだった」という感覚そのものは、法的な請求の形になりません。しかし、その感覚の背後には、交付決定の内容、応答のないこと、申請の段階で何を書かされたか、といった形にできる要素が含まれていることがあります。公募要領、交付規程、交付申請書の控え、採択・不採択の通知、交付決定通知書、事務局とのやり取りがあれば、具体的な検討ができます。処分を争う場合には期間の制限がありますので(補助金の処分を争う出訴期間をご参照ください)、早い段階でご相談ください。
士業の先生方へ
顧問先から「採択されなかったが争えないか」「交付決定が出ないまま年度末が近づいている」「申請額より大幅に減額された」というご相談を受けることがあろうかと存じます。本稿のとおり、給付を求める形と処分を争う形とでは、やるべきことが大きく変わります。補助金適正化法の側からの検討が必要な場面では、その部分だけを分担してお引き受けすることもできます。中小企業診断士・行政書士・税理士の先生方からのご相談も承っております。連携の形は士業の先生方へにまとめております。
※ 本稿は一般的な法的整理を示すものであり、個別の事案についての結論を保証するものではありません。本稿の第7節は、当職の見解を含みます。具体的な対応は、交付申請書・交付決定通知書等の資料に基づく個別の検討が必要です。
※ 本稿は、執筆時点の法令・公表資料に基づく一般的な整理であり、当職の私見を含みます。個別の事案についての結論を保証するものではありません。