執筆 補助金に関する紛争・法律問題を主に取り扱う弁護士 岸上 大起(埼玉弁護士会・登録番号63780)
本記事は、Xのスペースにおいて、事業再構築補助金をはじめとする独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が交付する補助金の法的・実務的問題点をテーマに対談した内容を文字起こししたものです。発言は、読みやすさと正確性の観点から、一部整理・補正しています。
本記事で扱っているテーマは、大きく分けて次の4つです。第1に、補助金の交付決定の取消しを争う方法と、「処分性」のある補助金とない補助金の見分け方。第2に、補助金適正化法22条の財産処分制限と、これを利用した減額確定・自主返納への誘導という問題。第3に、処分制限期間の長さに悩む事業者の出口戦略としての補助事業の事業譲渡。第4に、交付決定後、いつまでも補助金が支払われないという支払遅滞の問題です。
なお、支払遅滞・自主返納の問題、交付決定の取消しの処分性と理由不備について、補助金により取得した財産の既存事業との併用及び取得財産等の廃棄処分にについては、以下HPやnote記事を併せてご参照ください。
・補助金により取得した財産の既存事業との併用(note記事)
1 対談者の紹介
司会:行政書士まなちゃま先生(X:@yasasi_manasama)
ゲスト:中小企業診断士白川先生(X:@j_shirakawa)※途中からご参加
弁護士(匿名)
私、弁護士岸上大起(埼玉弁護士会所属)(X:@kishigamilaw0)
行政書士のまなちゃま先生の司会のもと、補助金に関する法律論を弁護士の岸上が、補助行政の実務の現状を中小企業診断士の白川先生が、それぞれの立場からお話ししています。
2 交付決定の取消しを争う方法――取消訴訟か、行政不服審査か
弁護士(匿名):交付決定の取消しを争う場合、行政不服審査を先にやらないといけないんですか。それとも、いきなり取消訴訟でいいんでしょうか。
弁護士岸上:審査請求前置、つまり必ず不服審査を先にやらなければいけないという建付けにはなっていないので、いきなり取消訴訟を提起することができます。そして、少なくとも現段階では、私はいきなり取消訴訟でやっています。
弁護士岸上:ちなみに、私が現在複数件手掛けている訴訟では、被告側は、処分性も、根拠条文(交付決定の取消しが補助金適正化法17条1項に基づく行政処分であること)も、争ってきていないものがあります。争点は、取消事由の該当性や裁量権の逸脱濫用といった実体面に移ってきています。今後、裁判例がある程度出てくれば、簡明な事案は行政不服審査で対応するという選択肢も出てくると思います。そうなれば、審査請求の代理ができる特定行政書士の先生と連携できる場面も増えるはずです。
行政書士まなちゃま先生:行政不服審査の段階は行政書士が担って、訴訟になったら弁護士の先生にバトンタッチするという連携ができたら、素敵ですよね。
3 処分性のある補助金とない補助金の見分け方――法律上の根拠の有無
行政書士まなちゃま先生:処分性がある補助金とない補助金って、どうやって見分ければいいんですかね。
弁護士岸上:補助金に関していえば、結構シンプルだと思っていて、法律上の根拠があるかどうかです。交付規程や交付要綱といった、行政庁の内規――正確には「行政規則」といいますが――だけに基づいて交付されている補助金は、処分性なしという判断でいいと思っています。一方で、法律上の根拠がある補助金、例えば補助金適正化法が適用ないし準用されるものは、処分性ありです。
弁護士岸上:もう一つの見極め方は、誰が交付主体になっているかです。中小機構が直接交付している補助金は、中小機構法15条1項6号に基づく業務として交付され、同法16条により補助金適正化法が全面的に準用されるので、交付決定の取消しは適正化法17条1項に基づく行政処分ということになり、処分性ありです。
4 具体例――事業再構築補助金・新事業進出補助金は処分性あり、IT導入補助金等は処分性なし
弁護士岸上:具体例を挙げると、事業再構築補助金は処分性あり。新事業進出補助金もそうです。これから始まる、ものづくり補助金と新事業進出補助金が統合されるものも同じです。一方、従来のものづくり補助金は、交付規程に基づくもので、処分性なしです。
弁護士岸上:注意が必要なのは、中小機構が関与していれば必ず処分性がある、というわけではないことです。例えばIT導入補助金は、中小機構が事務局(民間企業)に対していったん補助金を交付し、事業者に対しては事務局から交付するという建付けです。中小機構から事務局への交付には処分性がありますが、事業者への交付はあくまで事務局が交付規程に基づいて行うものなので、事業者との関係では処分性なし、法的には通常の贈与という扱いになります。
行政書士まなちゃま先生:ちなみに、いま話題の中小企業成長加速化補助金は、処分性はあるやつですか。
弁護士岸上:ちょっと交付規程を見てみますね……。これは、ないと思います。交付規程を見ると、事務局から事業者に交付するという建付けになっているので、中小機構法を準用していくロジックが使えず、交付規程に基づく通常の補助金、つまり処分性なしという整理になります。
行政書士まなちゃま先生:区や市町村がやっている創業助成などが減額されたり取り消されたりした場合は、行政訴訟で争えるんですか。
弁護士岸上:ものによりますが、要綱に基づくものが多く、その場合は処分性なしです。ただ、ここで大事なのは、処分性がないからといって、交付する側が何でもできるわけではない、ということです。それが次の話です。
5 処分性のない補助金は「負担付贈与契約」――交付規程の読み方
弁護士岸上:処分性のない補助金の法的性質は、契約です。もっと言うと、負担付贈与契約です。「こういう負担を守ってもらう代わりに、このお金をあげますよ」という契約ですね。だから、交付した側が返還請求をするということは、法的には、「あなたはこの負担を守らなかったから契約を解除します、だから返してください」という主張をしていることになります。
弁護士岸上:そうすると、検討すべきは、交付規程をきちんと読んで、本当に交付規程上の解除のトリガーになる事由――守らなければいけないこと――に違反したといえるのか、ということです。また、中小機構が関与する補助金の交付規程には、冒頭に、補助金適正化法の定めるところによる旨の規定が置かれていることが多い。直接適用されるわけではなくても、適正化法の考え方が参考にされるわけです。適正化法のベースには、一度交付したものは些細なことでは取り消さない、交付した以上は有効に活用してもらう、という考え方があります。行政法でいう比例原則――行為に対して過大な不利益を課してはいけない――に通じる話ですし、民法でも、軽微な違反では契約を解除できないということになっています。処分性のない補助金でも、同じ発想が妥当すると考えています。
6 財産処分制限(補助金適正化法22条)――売却・担保・賃貸と廃棄処分
弁護士岸上:取消しや減額確定のほかに、いま非常にホットな問題として、財産処分制限があります。補助金適正化法22条は、補助金で取得した財産を、承認を受けないで、補助金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならないと定めています。これに違反すると、法令違反として適正化法17条1項の取消事由になり得ます。ですから、補助金で取得した財産を売却する、担保に入れる、賃貸するといった行為は、承認なしにやるとまずい方向の話です。
弁護士岸上:では、事業をやめて、取得した財産を廃棄した場合はどうか。これが22条に当たるのかという問題があります。実は裁判例があって、東京地裁の平成2年1月30日の判決です。廃棄そのものではなく解体撤去の事案ですが、実質的にはほぼ廃棄です。この判決は、22条が規制するのは条文に書かれた行為類型であるとして、解体撤去は同条の規制対象に含まれないと判示しました。文言上、「廃棄」や「解体」は書かれていないので、言わんとすることは分かりますし、真っ当な解釈だと思います。ただし、あまりに形式的にすぎるという批判もあるところです。
弁護士岸上:他方で、最高裁令和3年3月2日判決の調査官解説を読むと、「使用し、譲渡し……」という文言は例示であって、要は、補助事業者が補助目的に沿って財産を管理できなくなる状態になることが問題なのだ、という整理がされています。この整理を前提にすると、廃棄もそれに当たり得る、と読める。ここはどちらに転ぶか分からないところで、実際、中小機構側は、上級庁の運用基準に従って、廃棄は財産処分に当たるという前提で取消しをちらつかせてきます。この論点は、別のnote記事事業再構築補助金で導入した設備を廃棄したら「残存簿価を返納せよ」――本当に応じる必要があるのか(note記事)で詳しく書いたので、そちらをご覧ください。
7 承認と納付条件――減額確定・自主返納への誘導という問題
弁護士岸上:補助金適正化法22条は、各省各庁の長の承認を受ければ、処分制限財産を処分をすることができると定めています。そして、承認の際には条件を付すことができる。例えば、2000万円の補助金で取得した財産のうち、200万円分に相当する部分を売却したいという場合に、「200万円を返納するなら承認します」という形です。承認に補助金相当額の納付条件を付すこと自体は、先ほどの最高裁令和3年3月2日判決でも特に問題となっていません。
弁護士岸上:問題は、この仕組みの使われ方です。「廃棄は財産処分だから、本当なら交付決定を全部取り消せる。ただ、残存簿価相当額を返納してくれるなら、取消しまではしない」という話を持ち掛けられて、事業者が応じてしまう。これが自主返納です。同じ構造の話が、補助金が支払われる前の段階では減額確定として現れます。「この部分は目的外だから、本当は全額出ないが、一部に限定して実績報告し直すなら、その分は出す」という形です。
弁護士岸上:しかし、実際には、交付決定の取消しができるケースは非常に限られています。全部取消しなどできないのに「取り消すぞ」と言って、半額といった大幅な減額や返納に応じさせるのは、端的に言って不当だと考えています。行政庁は国側の存在で、事業者からすれば怖い。だから「イエス」と言ってしまう。この構造こそが、いま一番問題だと思っているところです。
8 処分制限期間の長さと既存事業との併用
診断士白川先生:処分制限期間は減価償却の耐用年数に対応しているので、鉄筋コンクリート造の建物などになると、数十年という話になるんですよね。その間、その財産をその事業だけにしか使ってはいけないのか、というと、そんなことはないはずで。
弁護士岸上:そのとおりで、売却や担保はダメだと言われればまだ分かりますが、いま中小機構が言ってくるのは、「既存の事業に併用しただろう、取り消すぞ」というレベルの話なんです。併用のどこが違法なのかと。根拠を問い詰めると、交付規程の「不適当な行為」という包括条項に当たる、という説明になる。困ったときの「不適当な行為」です。併用が原則として取消事由に当たらないことは、過去の記事事業再構築補助金により取得した財産を既存事業と併用することについて(note記事)で詳しく述べたとおりです。
9 出口戦略としての補助事業の事業譲渡――承継は許可制ではなく届出制であること
行政書士まなちゃま先生:事業承継の支援をされている団体の方にお聞きしたことがあるんです。補助金の交付を受けた事業について事業承継をしたいときは、事前に中小機構などの許可を得ればできるけれど、許可が得られなくてできないこともある、それで困っている、と。
弁護士岸上:まさにそこが、白川さんと私が取り組んでいる問題です。まず前提の整理からすると、適正化22条の財産処分制限の根底にあるのは、せっかく補助金を交付したのだから、その財産を有効活用してくださいという考え方です。そして事業再構築補助金の交付規程は、目的として、日本経済の構造転換の促進、新しい分野に進出する事業者の支援を掲げています。そうであれば、事業が続くのであればいいはずなんです。事業を続ける方向の話は、趣旨からして問題ないというのがベースにあります。
弁護士岸上:そこで、処分制限期間中に補助事業の継続が難しくなった事業者の出口戦略として、取得財産を含めた補助事業をまるごと第三者に事業譲渡するという方法を提案していて、実際に何件も動かしています。そして、ここが大事なところですが、事業再構築補助金における事業の承継は、許可制ではなく届出制です。交付規程上、承継の届出をすればよいのであって、中小機構の許可は要りません。要件を満たした承継届を一方的に提出すればよく、実務では、承継後もきちんと補助事業を続けることを事業譲渡契約書に織り込んで、それで動かしています。
診断士白川先生:譲り受ける側から見ても、価値のある財産と事業を引き受けて、自分たちならうまくやれるという事業者は結構いるんですよね。補助金で作られた財産の有効活用そのものだと思っています。
※事業譲渡については、HPの解説ページ(事業譲渡による解決)にまとめています。
10 黒字廃業という最悪の結末を避けるために
行政書士まなちゃま先生:お聞きした話では、補助金の交付を受けた事業であるがゆえに事業承継を諦めて、廃業することになってしまった事業者さんが結構いるらしいんです。しかも黒字廃業で。ご高齢で後継者も見つからず、補助金の返還を求められるかもしれないからと、やむなく畳んでしまう。逆に補助金がもったいないと思ってしまって。
診断士白川先生:おっしゃるとおりです。補助金の返還をされるかもしれないからと廃業するのは、本当に本末転倒です。リスクを取って始めた新事業で、うまくいかないケースも多い中、黒字でやれているところが廃業しなければならないというのは、補助事業の目的にも反します。私たち支援者側が、どういう解決方法があるのかをきちんとキャッチアップして、提供していかないといけないと思っています。
11 交付決定後、いつまでも補助金が支払われないという問題(交付期限・国家賠償)
弁護士岸上:もう一つ、私が問題だと思っているのが、交付決定をして、事業者が事業をやって、実績報告までしたのに、確定処分をせず、補助金をいつまでも支払わないというケースです。書物には、確定して初めて支払義務が生じ、履行遅滞に陥る、というようなことが書いてあるんですが、私はこの解釈は間違っていると思っています。それを言い出したら、実績報告に難癖をつけて確定を引き延ばせば、一生払わなくていいことが正当化されてしまう。どこかで確定にも期限があるはずです。
弁護士岸上:国が直接交付する補助金には、支払期限があります。補助金は予算なので、予算に関する法令が適用されて、交付決定の翌年度の4月30日までに支払わなければならない。中小機構は国ではありませんが、中小機構法16条は適正化法を全面準用したうえで、「国の会計年度」を「中小機構の事業年度」と読み替えている。国と中小機構を同視しているわけです。だとすれば、同じ規律が及ぶべきで、交付決定の翌年度の4月30日が期限だという解釈が十分あり得ると考えています。
弁護士岸上:そして、適正化法24条は、補助金の交付の事務を不当に遅滞させてはならないと定めていて、評釈類を読むと、これに反した場合には国家賠償が想定されていることは明らかです。2,000万円の支払を1年、2年と遅滞させれば、法定利率年3%の遅延損害金相当の損害が発生している、という主張は十分考えられます。1、2か月ならまだしも、1年、2年はざらというのが実情なので。この論点の詳細は、前回のスペースの記事事業再構築補助金の交付期限(支払遅滞)とその他自主返納問題等について(note記事)をご覧ください。
12 弁護士に相談しても解決しないことがあるという問題
弁護士岸上:事業者の方が「取消しだ」、「返還だ」と言われて、ネットで検索して法律事務所に相談に行くとします。すると、補助金の不正受給については適正化法上の罰則や詐欺罪の話があるので、刑事リスクの説明が中心になって、「補助金の行政法上の難しい話は分からない」という対応をされることが少なくないようです。ただ、これは相談を受けた弁護士を責められる話ではないと思っています。何を隠そう、私も最初は交付決定の取消しに処分性はないと思っていましたから。適正化法が問題になった裁判例はごくわずかで、しかも行政庁自身が根拠条文を誤って運用している分野です。疑わずに前提にすれば、「できることは限られる」というアドバイスになるのは自然で、間違いとも言い切れない。要するに、新しすぎて知られていない分野なんです。
弁護士岸上:手前味噌になりますが、最近は、内容証明を一本送るだけで事態が沈静化する、ということが増えてきました。訴訟まで本当にやる代理人だと認識されるからだと思います。だからこそ、判決という形で裁判所にきちんと判断してもらって、「一弁護士が変なことを言っている」のではなく「裁判所がこう言っている」と示せる状態を作りたい。そうすれば、全国の同じ問題で困っている事業者の救済につながると思っています。
13 減額確定の実務――経費明細の厳格化と「不適当な行為」
診断士白川先生:実務の変化としてお伝えしたいのが、経費明細の扱いです。以前は、交付申請の際、例えば「内装費」という形でまとめて見積書を添付すれば足りていた。ところが最近は、見積書の一行一行を全部システムに転記させる運用になっています。
弁護士岸上:これが何を意味するかというと、交付決定後に、材料費の高騰や仕様変更などで見積りの明細と実際の施工内容が一行でも食い違うと、変更手続を経ていない限り、「交付決定の内容と違う」「不適当な行為だ」として、減額や、確定・支払の留保の材料にされかねない、ということです。建築の現場で、材料の変更が一切なく見積りどおりに完成することの方が珍しいのに、です。
診断士白川先生:壁材の材質のパンフレットを出せ、といった要求までありますからね。これでは、補助金の申請を支援できる専門家もいなくなってしまうし、事業者にとってあまりに予測不可能です。
弁護士岸上:実績報告や事業化状況報告の差戻し・追加資料要求への対応も含めて、中小機構や事務局と必要以上のやり取りをしないこと、「あれ?」と思ったら早めに専門家に相談することが大事です。やり取りの中で、減額確定や自主返納に誘導されていく事案を本当に多く見ています。
14 行政書士・診断士・弁護士の連携について
行政書士まなちゃま先生:行政書士法の改正で、補助金の申請代理の業務範囲について整理がされたところですが、診断士の先生方はどう受け止めていらっしゃるんでしょうか。
診断士白川先生:官公署に提出する申請書類の代理という部分は、行政書士の先生の領分だと思います。他方で、公募要領を読むと、事業計画書は任意の様式でよいとされている。事業計画書は、本来、事業者が日頃の事業活動のために作るものを補助金用に具体化したものであって、事業者の構想を形にする支援は、まさに診断士の本来業務です。大型の補助金になれば、財務や事業計画を緻密に作り込む必要があって、そこは診断士の試験科目そのものですから。それぞれの領分で連携するのがあるべき姿だと思います。
診断士白川先生:ただ、正直に言うと、診断士は行政法をほとんど勉強しません。「処分性」と言われてピンとくる診断士は少ないと思います。だからこそ、入口で事業者が不当な扱いを受けていたら、間に入って一旦止めて、早く弁護士など次の専門家につなぐ、その環境を作ることが支援者の一番大事な仕事だと思っています。
弁護士岸上:弁護士は、どうしても問題が起きてから登場する存在ですが、この分野は、早く相談してもらえれば解決できることが本当に多い。もっと早くご相談いただいていれば、という事案がたくさんあります。行政書士・診断士・税理士の先生方が現場で異変に気付いて、つないでいただけるのが理想的な形だと思います。
15 まとめ・次回予告
弁護士岸上:まとめると、第1に、補助金の処分性は「法律上の根拠の有無」と「交付主体」で見分けられ、事業再構築補助金の取消しは行政訴訟で争えます。第2に、処分性のない補助金でも、交付する側が自由に返還請求できるわけではなく、負担付贈与契約として交付規程のトリガー事由該当性が吟味されるべきです。第3に、取消しをちらつかせた減額確定・自主返納への誘導には、安易に応じるべきではありません。第4に、処分制限期間中の出口戦略として、届出制を前提とした補助事業の事業譲渡という選択肢があります。第5に、いつまでも支払われない補助金などなく、交付期限・遅滞の問題は法的に争えます。
行政書士まなちゃま先生:次回は、事前にご質問を募集して、それにお答えする形式でやりましょう。補助金業務をされている行政書士や診断士の先生方も、ぜひお聞きいただければと思います。岸上先生、白川先生、リスナーの皆さんも、ありがとうございました。
補助金の交付決定の取消し・返還請求・減額確定・支払遅滞・財産処分・事業譲渡等でお困りの方は、お気軽にご相談ください。補助金に関する紛争については、補助金分野の解説ページでも取り上げております。