執筆 補助金に関する紛争・法律問題を主に取り扱う弁護士 岸上 大起(埼玉弁護士会・登録番号63780)
1 公式の説明――省力化投資補助金(一般型)「よくあるご質問」の回答
中小企業省力化投資補助金について、事務局が公表している「よくあるご質問(第5回〜第8回)」(PDF1頁に「2026/10/01 更新」。以下、公式資料の閲覧日はいずれも2026年10月28日です)は、PDF通し6頁、分類「共通」No.18に、次の問答を置いています。
引用(よくあるご質問(第5回〜第8回)PDF6頁・分類「共通」No.18)「質問内容 応募申請時に計画した労働生産性の向上目標が達成できなかった場合、交付決定の取消や補助金の返還対象になりますか。/回答 労働生産性の向上目標を達成できなかったことで交付決定取消、補助金返還になることはありませんが、意図的に省力化製品を未使用のまま放置していた等、補助事業者の故意・過失が原因で未達であった場合は、交付決定の取消・補助金の返還となる可能性があります。」(※原文は質問内容欄と回答欄に分かれています。引用に当たり「/」で区切りました。)
同じ事務局の一般型「よくあるご質問」のページ本文(分類【申請要件】)にも、同じ趣旨の問答があります。ただし、こちらの回答は、少し違う形で終わっています。
引用(一般型「よくあるご質問」ページ本文・分類【申請要件】)「応募申請時に計画した労働生産性の向上目標が達成できなかった場合、交付決定の取消しや補助金の返還対象になりますか。/労働生産性の向上目標を達成できなかったことで交付決定取消、補助金返還になることはありませんが、意図的に省力化製品を未使用のまま放置していた等、補助事業者の故意・過失が原因で未達であった場合は、補助金の返還となる可能性があります。」(※原文は問いと答えが別の欄に置かれています。引用に当たり「/」で区切りました。)
読み比べていただくと分かります。PDF版の回答は「交付決定の取消・補助金の返還となる可能性があります」で、ページ本文の回答は「補助金の返還となる可能性があります」です。同じ事務局の同じ問答で、「交付決定の取消」が付いている資料と、付いていない資料があります。
以下で引く交付規程は、中小企業省力化投資補助金交付規程(令和6年6月24日規程令6第4号。規程令8第9号による改正後のもの)です。交付規程の条番号は補助金ごと・版ごとに違いますので、お手元の交付決定通知書に書かれている版をお確かめください。
2 「意図的に省力化製品を未使用のまま放置していた」は、カタログ注文型にだけ書かれた文言です
この「意図的に省力化製品を未使用のまま放置していた」「故意又は過失」という言い回しは、事務局が作った説明文ではありません。交付規程に、そのまま書かれています。どこに書かれているかが問題です。
引用(交付規程29条2項柱書。同規程7頁)「中小機構は、第27条第1項に基づき報告された事業実施効果報告により、補助事業者が事業計画終了時点を含む年度までの間に、予見できない大きな事業環境の変化に直面するなどの正当な理由なく、次の各号のいずれかに該当する場合は、交付した補助金の全部又は一部に相当する金額について補助金の返還を命じることができるものとする。」
引用(同条2項1号。同規程8頁)「(1)カタログ注文型の補助事業者が、補助事業終了後1~3年の事業計画期間において、労働生産性(従業員一人当たり付加価値額)が年率平均3.0%以上(同一事業者による2回目以降の申請の場合は、年率平均4.0%以上)増加する見込みの事業計画を策定し、意図的に省力化製品を未使用のまま放置していた等の補助事業者の故意又は過失が原因で当該目標を達成できなかった場合。」
主体が限定されています。「カタログ注文型の補助事業者が」です。労働生産性の目標未達を返還事由とし、その要件として故意・過失を求めているのは、この1号だけです。
ですから、カタログ注文型の「よくあるご質問」(PDF1頁に「2026/09/17 更新」)が、PDF通し6頁・分類「申請要件」No.4で同じ文言を使うのは、条文の裏付けがあります。
引用(よくあるご質問(カタログ注文型)PDF6頁・分類「申請要件」No.4)「交付申請時に計画した労働生産性の向上目標が達成できなかった場合、補助金の返還対象になるのでしょうか。/意図的に省力化製品を未使用のまま放置していた等、補助事業者の故意・過失が原因で未達であった場合は、補助金の返還となる可能性があります。」(※原文は質問欄と回答欄に分かれています。引用に当たり「/」で区切りました。)
問題は、一般型のFAQです。答えている対象は一般型の事業者であるのに、使っている文言は、カタログ注文型に限定された1号のものです。
3 一般型の号に書かれているのは、給与支給総額と事業場内最低賃金だけです
では、一般型について、29条2項は何を返還事由としているのか。2号と3号が、公募の回で書き分けています。
引用(交付規程29条2項2号。同規程8頁)「(2)一般型の補助事業者(第1回から第4回公募までに係る事業者に限る。)が、補助事業終了後3~5年の事業計画期間において、次の全ての基準を満たす事業計画を策定し、当該目標を達成することができなかった場合。/① 1人当たり給与支給総額の年平均成長率が事業実施都道府県における地域別最低賃金の直近5年間の年平均成長率以上又は給与支給総額の年平均成長率が2.0%以上/② 補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金が事業実施都道府県における地域別最低賃金に加えて30円以上」(※原文は改行で区切られています。引用に当たり「/」で区切りました。)
引用(同条2項3号。同規程8頁)「(3)一般型の補助事業者(第5回以降の公募に係る事業者に限る。)が、補助事業終了後3~5年の事業計画期間において、次の全ての基準を満たす事業計画を策定し、当該目標を達成することができなかった場合。/① 1人当たり給与支給総額の年平均成長率が3.5%以上/② 補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金が事業実施都道府県における地域別最低賃金に加えて30円以上」(※原文は改行で区切られています。引用に当たり「/」で区切りました。)
2号・3号が挙げる「基準」は、1人当たり給与支給総額の伸びと、事業場内最低賃金の水準です。労働生産性(従業員一人当たり付加価値額)は、出てきません。
つまり、一般型について、労働生産性の目標未達を返還事由とする号は、29条2項に置かれていません。1号は主体をカタログ注文型に限り、2号・3号は一般型を対象としながら基準を賃金に限っています。書き分けは、偶然そうなったものとは読めません。1号はカタログ注文型の3年の事業計画期間に対応し、2号・3号は一般型の3〜5年の事業計画期間に対応しており、報告の期間も、カタログ注文型は3年、一般型は5年と分けられています(交付規程27条1項)。
私見としては、一般型の労働生産性の未達について、PDF版FAQの回答が挙げる返還の根拠は、交付規程に見当たらないと言わざるを得ません。どの条文によるのかを、まず確かめる必要があります。
4 29条2項は返還命令の規定であって、取消しの規定ではありません
もう一つ、条文の作りの問題があります。29条2項が定めているのは、「補助金の返還を命じることができる」ということだけです。交付決定の取消しは、どこにも書かれていません。取消しを定めているのは、別の条です。
引用(交付規程23条1項柱書。同規程5頁)「中小機構は、第13条第1項第5号の補助事業の全部若しくは一部の中止若しくは廃止の申請があった場合又は次の各号のいずれかに該当する場合には、第10条第1項の交付の決定の全部若しくは一部を取り消し、又は変更することができる。」
そして、23条1項の1号から14号までのどこにも、労働生産性の目標未達は挙がっていません。効果報告に関して挙がっているのは、12号の「補助事業者等が、第27条第1項に定める事業実施効果報告を行わなかった場合」です。報告をしなかったことが取消事由であって、報告した数字が目標に届かなかったことは、取消事由として書かれていません。報告をしなかった場合については、Q&A「事業化状況報告を出していないと言われたら」で述べています。
さかのぼって、法律の文言も同じです。補助金適正化法17条1項が取消しを認めているのは、次の場合に限られます。
引用(補助金適正化法17条1項)「各省各庁の長は、補助事業者等が、補助金等の他の用途への使用をし、その他補助事業等に関して補助金等の交付の決定の内容又はこれに附した条件その他法令又はこれに基く各省各庁の長の処分に違反したときは、補助金等の交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる。」
本補助金に同法が及ぶのは、中小機構法16条による準用です。取消しの要件は「違反したとき」です。目標の未達が違反ではないことは、公式の回答が自ら認めています。「労働生産性の向上目標を達成できなかったことで交付決定取消、補助金返還になることはありません」という前段が、それです。
ここで、カタログ注文型のFAQの書き方が参考になります。カタログ注文型には、労働生産性の未達を返還事由とする1号があります。それでも、カタログ注文型のFAQの回答は「補助金の返還となる可能性があります」で止めており、取消しには触れていません。条文に返還の定めしかないのだから、そうなります。ところが一般型のPDF版FAQは、条文の根拠が2号・3号にない場面について、「交付決定の取消・補助金の返還」と、取消しまで足しています。
なお、23条1項13号は「第一号から第十二号の他、第3条の交付の目的に反する事由が生じた場合」としています。交付規程3条は、本補助金の目的を「多様な省力化投資を支援し、中小企業等の労働生産性向上や賃上げを促進すること」と定めていますので、労働生産性が伸びなかったことは13号に当たる、という読み方があり得ます。もっとも、それでは29条2項が1号・2号・3号を書き分けた意味がなくなります。一般型の労働生産性の未達を返還事由にしないという書き分けを、包括的な13号で埋め戻すことになるからです。しかも13号による取消しには、年利10.95パーセントの加算金が付きます。私見としては、13号をこのように読むことには無理があり、争う余地があると考えております。
5 「故意・過失」と、柱書の「正当な理由」――落ちているものがあります
仮に一般型にも1号の考え方が及ぶとして読んだ場合にも、PDF版FAQの回答には、落ちているものがあります。
第一に、柱書の限定です。29条2項柱書は、「予見できない大きな事業環境の変化に直面するなどの正当な理由なく」次の各号のいずれかに該当する場合、としています。正当な理由があれば、返還命令はできません。FAQの回答には、この限定が出てきません。もっとも、同じ事務局は、別の問答では事情を考える旨を述べています。一般型「よくあるご質問」のページ本文は、給与支給総額の目標未達について、次のように書いています。
引用(一般型「よくあるご質問」ページ本文・給与支給総額の目標未達についての回答のうち【第5回公募】の部分)「原則として、1人あたり給与支給総額の要件を満たさない場合は1人当たり給与支給総額達成率に応じて補助金の返還を求めます。ただし、付加価値額が増加しておらず、かつ企業全体として事業計画期間の過半数が営業利益赤字の場合や、天災など事業者の責めに負わない理由がある場合は、上記の補助金返還を求めません。また上記に限らず、やむをえない事情があり要件が未達成となってしまった場合には、効果報告時に、個別の事業者の状況を鑑みて判断いたします。」
賃金の要件については、事業者の責めに帰すべきでない理由を考えると書いています。同じ柱書のもとにある労働生産性の問答で、その限定を書かない理由は、公式の資料からは読み取れません。
第二に、「故意・過失」の位置づけです。過失は、違反があったときにその結果を誰に負わせるかという場面で働くものです。違反がないところに過失を足しても、違反にはなりません。目標の未達が17条1項の「違反」でないことは、公式の回答が自ら認めているところです。
第三に、「未使用のまま放置」という事実の扱いです。補助金適正化法22条が承認にかからせているのは、政令で定める財産を「補助金等の交付の目的に反して」使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供することです。使わないでおくことは、この五つのどれでもありません。
引用(小滝敏之『補助金適正化法解説〔全訂新版(増補第2版)〕-補助金行政の法理と実務-』301頁(株式会社全国会計職員協会、2016))「したがって、補助目的に適合する限り、補助事業者等は自由に使用、譲渡等の処分を行うことができる。」
設備を動かしていなかったことを理由に金銭の納付を求めるのであれば、その根拠となる条件(附款)が必要になります。設備を「専ら補助事業のために使用」しなければならないと言われた場合の考え方は、Q&A「『専ら補助事業のために使用』しなければならないと言われたら」で、設備を取り外して保管している場合は、Q&A「設備を取り外して保管している場合」で述べています。
私見としては、一般型の労働生産性の未達について「交付決定の取消・補助金の返還となる可能性があります」とする回答は、29条2項が1号・2号・3号で主体と基準を書き分けていることと、23条1項が取消事由を限定列挙していることを踏まえていないと言わざるを得ません。
6 公式の説明は、一方当事者の見解です
中小機構・中小企業庁・各事務局の説明は、公正な第三者による解説ではなく、補助金をめぐる紛争の一方当事者の見解です。通説が説いていない立場を強く主張しているものもあります。公式の説明だからと鵜呑みにするのは非常に危険です。
本件について申し上げれば、次のとおりです。「意図的に省力化製品を未使用のまま放置していた」「故意又は過失」という文言は、交付規程29条2項1号のものであり、同号は主体を「カタログ注文型の補助事業者が」と限定しています。一般型を対象とする2号・3号が挙げる基準は、1人当たり給与支給総額の伸びと事業場内最低賃金の水準だけです。そして29条2項は返還命令の規定であって、交付決定の取消しを定めるものではなく、取消しを定める23条1項の各号に労働生産性の未達は挙がっていません。カタログ注文型のFAQが「補助金の返還となる可能性があります」で止め、一般型のページ本文も同じ形で止めているのに、一般型のPDF版FAQだけが「交付決定の取消・補助金の返還」としています。
申し上げているのは、効果報告の数字を気にしなくてよい、ということではありません。一般型であれば、1人当たり給与支給総額と事業場内最低賃金は、29条2項3号(第5回以降の公募)に正面から書かれた基準です。申し上げているのは、求められている金銭の根拠がどの条文なのかを、まず確かめるべきだということです。
次のような場合は、回答を出される前にご相談ください
- 事業実施効果報告の後に、労働生産性の目標が未達であるとして返還を求める連絡を受けた
- 設備の稼働状況について説明を求められ、「意図的に使っていなかったのではないか」と言われている
- 交付決定の取消しと補助金の返還を同時に告げられ、どの条文によるものか示されていない
7 効果報告の後に指摘を受けたら――確かめる順序
この場面では、回答を出す前に整理しておくことで、結論が変わる余地があります。順序は、次のとおりだと考えております。
- (1)自分がどちらの型の、どの回の公募の事業者かを確定する。交付規程29条2項は、カタログ注文型(1号)、一般型の第1回から第4回公募(2号)、一般型の第5回以降の公募(3号)で、基準が違います。交付決定通知書と、応募申請をした回を確かめてください。一般型であれば、労働生産性の未達は2号・3号の基準に挙がっていません。
- (2)求められているのが取消しなのか、返還命令なのかを分ける。交付決定の取消しは23条1項、効果報告に基づく返還命令は29条2項で、条も要件も別です。通知の表題ではなく、本文に書かれた根拠条項を見てください。根拠条項が書かれていない通知であれば、どの条文によるものかをお尋ねになってよいと考えております。処分の理由がどこまで示されるべきかは、Q&A「理由の開示も異議申立ても受け付けないと書かれていたら」で述べています。
- (3)柱書の「正当な理由」に当たる事情を、資料で固める。29条2項柱書は「予見できない大きな事業環境の変化に直面するなどの正当な理由なく」としています。受注の減少、取引先の事情、人員の確保、原材料や外注の価格、災害――事業環境の変化は、言葉だけでは残りません。月次の試算表、受注の推移、取引先とのやり取り、求人の記録など、事実を示せるものをそろえてください。
- (4)設備の稼働を示す記録を集める。「未使用のまま放置していた」と言われたときに効くのは、稼働の記録です。稼働ログ、保守点検の記録、消耗品や部品の購入、担当者の作業日報、電力の使用量など、動かしていたことを示せるものを探してください。記録の残し方は、Q&A「どの記録を、どのくらい残しておけばよいのか」で述べています。交付規程27条3項は、報告の証拠となる書類等を当該報告に係る補助事業年度終了後5年間保存しなければならないとしています。
- (5)回答や同意の書面を出す前に、内容を確かめる。返還に応じる旨の書面や、取消しに異議がない旨の記載をいったん出してしまうと、後から覆すことは難しくなります。取消しの前に行われる手続と、そこで何を述べておくべきかは、Q&A「取消しの前に通知や弁明の機会はあるのか」で述べています。不服の申立先と期間は、Q&A「取消しの通知に不服があるとき、どこに言えばよいのか」で述べています。
最後に一つ申し上げます。公式のFAQが条文の裏付けなく踏み込んでいるからといって、報告の内容を軽く扱ってよいことにはなりません。報告をしなかったことは、交付規程23条1項12号の取消事由として正面から書かれています。書かれていることと、書かれていないことを分けること――それが、この場面で最初にすべきことだと考えております。
中小企業省力化投資補助金の一般型で事業実施効果報告を出したあと、労働生産性の目標が未達であるとして返還や取消しを告げられた事業者の方、設備の稼働状況について説明を求められている方、顧問先・支援先からこのようなご相談を受けている中小企業診断士・行政書士・税理士の先生方は、回答を出される前にご相談ください。交付決定通知書、応募した公募の回、事業実施効果報告の控え、事務局から届いた通知があれば、どの条文によるものかを踏まえた具体的な検討ができます。
根拠(条文・公式資料・裁判例)
- 補助金適正化法17条1項(各省各庁の長は、補助事業者等が、補助金等の他の用途への使用をし、その他補助事業等に関して補助金等の交付の決定の内容又はこれに附した条件その他法令又はこれに基く各省各庁の長の処分に違反したときは、補助金等の交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる)
- 補助金適正化法22条(補助事業者等は、補助事業等により取得し、又は効用の増加した政令で定める財産を、各省各庁の長の承認を受けないで、補助金等の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならない。ただし、政令で定める場合は、この限りでない)
- 独立行政法人中小企業基盤整備機構法16条(15条1項6号及び2項3号の規定により機構が交付する助成金について、補助金適正化法の規定を罰則を含めて準用する)
- 中小企業省力化投資補助金交付規程(令和6年6月24日規程令6第4号。規程令8第9号による改正後のもの。2026年10月28日閲覧)29条2項柱書(中小機構は、第27条第1項に基づき報告された事業実施効果報告により、補助事業者が事業計画終了時点を含む年度までの間に、予見できない大きな事業環境の変化に直面するなどの正当な理由なく、次の各号のいずれかに該当する場合は、交付した補助金の全部又は一部に相当する金額について補助金の返還を命じることができるものとする)、同項1号(「カタログ注文型の補助事業者が」、補助事業終了後1~3年の事業計画期間において、労働生産性(従業員一人当たり付加価値額)が年率平均3.0%以上(同一事業者による2回目以降の申請の場合は、年率平均4.0%以上)増加する見込みの事業計画を策定し、意図的に省力化製品を未使用のまま放置していた等の補助事業者の故意又は過失が原因で当該目標を達成できなかった場合)、同項2号(一般型の補助事業者(第1回から第4回公募までに係る事業者に限る。)。基準は1人当たり給与支給総額の年平均成長率と事業場内最低賃金の水準のみ)、同項3号(一般型の補助事業者(第5回以降の公募に係る事業者に限る。)。基準は1人当たり給与支給総額の年平均成長率が3.5%以上と事業場内最低賃金の水準のみ)、同条5項(第2項及び第3項に基づく補助金の返還については、第19条第3項の規定を準用する)〔同規程7〜8頁〕
- 同交付規程23条1項(交付の決定の全部若しくは一部を取り消し、又は変更することができる場合を1号から14号まで列挙するもの。12号は「補助事業者等が、第27条第1項に定める事業実施効果報告を行わなかった場合」、13号は「第一号から第十二号の他、第3条の交付の目的に反する事由が生じた場合」、14号は「その他応募申請時点における公募要領で定める事項に該当した場合」。労働生産性の目標未達は挙がっていない)、同条2項(取消しに係る部分の補助金が既に交付されているときは、期限を付して返還を命ずる)、同条3項(1項1号から3号まで、6号、8号及び13号による取消しをした場合は、受領の日から納付の日までの期間に応じて年利10.95パーセントの加算金の納付を併せて命ずる)〔同規程5〜6頁〕、3条(多様な省力化投資を支援し、中小企業等の労働生産性向上や賃上げを促進することを目的とする)〔同規程1頁〕、19条3項(返還期限は命令のなされた日から20日以内とし、期限内に納付がない場合は未納に係る金額に対して年利10.95パーセントの延滞金を徴する)〔同規程4頁〕、27条1項(補助事業の完了した後、カタログ注文型においては3年の間、一般型においては5年の間、事業実施効果等を報告しなければならない)、同条3項(報告の証拠となる書類等を当該報告に係る補助事業年度終了後5年間保存しなければならない)〔同規程7頁〕
- 中小企業省力化投資補助金「よくあるご質問(第5回〜第8回)」(独立行政法人中小企業基盤整備機構。PDF1頁に「2026/10/01 更新」。2026年10月28日閲覧)PDF通し6頁・分類「共通」No.18(質問内容「応募申請時に計画した労働生産性の向上目標が達成できなかった場合、交付決定の取消や補助金の返還対象になりますか。」、回答「労働生産性の向上目標を達成できなかったことで交付決定取消、補助金返還になることはありませんが、意図的に省力化製品を未使用のまま放置していた等、補助事業者の故意・過失が原因で未達であった場合は、交付決定の取消・補助金の返還となる可能性があります。」)
- 同(一般型)「よくあるご質問」ページ本文(2026年10月28日閲覧)分類【申請要件】(問いは「交付決定の取消しや補助金の返還対象になりますか。」、回答は「……補助事業者の故意・過失が原因で未達であった場合は、補助金の返還となる可能性があります。」で終わり、交付決定の取消しに触れていない)。同ページの給与支給総額の目標未達についての回答【第5回公募】(「ただし、付加価値額が増加しておらず、かつ企業全体として事業計画期間の過半数が営業利益赤字の場合や、天災など事業者の責めに負わない理由がある場合は、上記の補助金返還を求めません。また上記に限らず、やむをえない事情があり要件が未達成となってしまった場合には、効果報告時に、個別の事業者の状況を鑑みて判断いたします。」)
- 同(カタログ注文型)「よくあるご質問」(PDF1頁に「2026/09/17 更新」。2026年10月28日閲覧)PDF通し6頁・分類「申請要件」No.4(質問「交付申請時に計画した労働生産性の向上目標が達成できなかった場合、補助金の返還対象になるのでしょうか。」、回答「意図的に省力化製品を未使用のまま放置していた等、補助事業者の故意・過失が原因で未達であった場合は、補助金の返還となる可能性があります。」。交付決定の取消しには触れていない)
- 小滝敏之『補助金適正化法解説〔全訂新版(増補第2版)〕-補助金行政の法理と実務-』301頁(「したがって、補助目的に適合する限り、補助事業者等は自由に使用、譲渡等の処分を行うことができる。」)(株式会社全国会計職員協会、2016)
※ 交付規程は補助金ごと・公募回ごとに版が異なります。条数と文言は、お手元の交付決定通知書に記載された交付規程でご確認ください。
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※ 本ページは一般的な法的整理を示すものであり、個別の事案についての結論を保証するものではありません。