執筆 補助金に関する紛争・法律問題を主に取り扱う弁護士 岸上 大起(埼玉弁護士会・登録番号63780)
1 「承認していない」は四つの意味に分かれます
電話の窓口に問い合わせて、差し支えないという趣旨の回答を得たので動いた。ところが後になって、「承認していない」と言われた。このようなご相談があります。
このとき、まず動いていただきたいのは、先方が言っている「承認していない」が何を指しているのかを、こちらから切り分けて回答を求めることです。同じ言葉で、意味が四つに分かれます。
- 承認申請書がそもそも提出されていない、又は提出されたものとして受け付けられていないという意味。手続が始まっていないという指摘です。
- 提出は受け付けているが、まだ審査中であって応答をしていないという意味。承認も不承認もされていないという状態です。
- 承認をしない旨の決定をしたという意味。応答が既にあるということです。
- そもそも承認の対象となる行為ではないと考えているという意味。承認を要しない、という意味で使われていることがあります。
四つのうちどれなのかによって、次にすることが変わります。一つ目であれば、申請がどこで止まったのかを確かめることになります。二つ目であれば、応答がされていないということですから、いつまでに応答されるのかを求めることになります(後記5)。三つ目であれば、応答の内容と理由を書面で求め、それを争うかどうかを検討することになります。四つ目は、事業者にとって不利な指摘ではありません。承認を要しないのであれば、承認がないことを理由に不利益な扱いを受ける理由もないことになります。
言葉が同じであるために、この四つが混ざったまま、やり取りが進んでしまうことがあります。先にこちらから四つを並べて、どれなのかと、その根拠となる条項を書面で尋ねておくのが早いと考えております。
2 承認は、様式に従った書面のやり取りで決まります
財産処分の承認は、交付規程の上では、様式の番号の付いた書面のやり取りとして組まれています。以下の条数と文言は、中小企業等事業再構築促進補助金(新市場進出)交付規程(令和3年6月15日規程令3第13号。令和7年6月30日施行の改正までのもの)のものです。
引用(同交付規程24条3項)「補助事業者は、前項の規定により定められた期間内において、処分制限財産を処分しようとするときは、あらかじめ様式第12-1による承認申請書を中小機構に提出し、その承認を受けなければならない。」
引用(同交付規程24条4項)「補助事業者は、前項の承認を受け、処分制限財産を処分した場合、様式第12―2による承認通知書に記載がある書類を様式第12-3による財産処分報告書に添付して中小機構に提出するものとする。」
申請は様式第12-1、承認は様式第12-2の承認通知書、処分後の報告は様式第12-3です。いずれも、誰から誰へ、いつ出されたものかが残る形になっています。電話での回答は、このどれにも当たりませんので、それ自体を承認と扱うことは難しいと考えております。残念な整理ですが、ここは先に認めておいたほうが、話が早く進みます。
他方で、同じことが先方の側にも当てはまります。「承認していない」という指摘が前記1の一つ目や三つ目の意味であるのなら、申請がいつ受け付けられたのか、承認通知書(様式第12-2)が発出されているのか、発出されていないとすればどの段階で止まっているのかが、様式と日付で示せるはずです。こちらからは、様式の番号を挙げて尋ねるのがよいと考えております。問いが様式の番号で特定されていると、回答もその粒度で返ってきます。
そもそも承認が要る場面なのかを、先に確かめます
前記1の四つ目にあたる場面は、実際にあります。承認を要するのは、処分を制限する期間内に処分制限財産を「処分」しようとするときです(同交付規程24条3項)。したがって、処分を制限する期間が既に経過していれば、同項の承認は要りません。期間の数え方は、コラム処分制限期間は何年かと、Q&A「事業再構築補助金は5年たてば自由に処分できるのか」で述べています。
また、その行為が承認を要する「処分」に当たるのかどうかという問題もあります。法律の側で承認を要する行為として並んでいるのは、補助金適正化法22条の五つ、すなわち補助金等の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供することです。廃棄・取壊し・遊休・休止は、この五つに入っていません。交付規程がこれより広い行為を「処分」として挙げている場合、交付規程は行政規則であって、補助金適正化法4条が「他の法律又はこれに基く命令若しくはこれを実施するための命令」の「特別の定」として挙げるものに当たりませんから、法律より重い義務を交付規程で課すことはできないと考えております。廃棄が22条の承認の対象に含まれるのかという論点は、コラム「補助金で取得した設備を廃棄することは「処分」か――裁判例紹介:東京地判平成2年1月30日判タ736号151頁」で扱っています。取り外して手元に置いている状態についての整理は、Q&A「補助金で導入した設備を取り外して保管している――管理義務に反すると言われたら」で述べています。
つまり、「承認がない」と言われたときに検討することは二段あります。承認がないという事実関係の確認(前記1)と、そもそも承認が要る場面だったのかという法律上の評価です。後者で承認を要しないという整理が立つのであれば、前者の結論は変わりません。
3 「電話でそう言われた」ことを行政手続法35条3項では主張できません
口頭での行政指導について、行政手続法には、書面の交付を求めることができる旨の定めがあります。
引用(行政手続法35条3項)「行政指導が口頭でされた場合において、その相手方から前二項に規定する事項を記載した書面の交付を求められたときは、当該行政指導に携わる者は、行政上特別の支障がない限り、これを交付しなければならない。」
電話で言われたことを書面にしてほしい、という場面にそのまま当てはまりそうな条文です。もっとも、補助金の場面では、これを直接の根拠にすることはできないと考えております。理由は二つあります。
一つは、補助金の交付に関する処分について、行政手続法の手続の規定が外されていることです。
引用(補助金適正化法24条の2)「補助金等の交付に関する各省各庁の長の処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章及び第三章の規定は、適用しない。」
外されているのは第二章(申請に対する処分)と第三章(不利益処分)です。承認をしない旨の決定について、申請に対する処分についての審査基準・標準処理期間・理由の提示や、不利益処分についての聴聞・弁明の機会の付与といった行政手続法第二章・第三章の各規定を、根拠にすることはできません。この点は、Q&A「交付決定取消しの事前通知が届いたら」でも述べています。もっとも、35条は第四章(行政指導)に置かれた条文ですので、補助金適正化法24条の2の適用除外それ自体は35条3項に及びません。
そこで、もう一つの理由が効いてきます。行政手続法35条3項は「行政指導」についての定めであり、同法の「行政指導」は、次のように定義されています。
引用(行政手続法2条6号)「行政指導 行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。」
主体が「行政機関」に限られています。そして同条5号は、「行政機関」を、法律の規定に基づき内閣に置かれる機関、国家行政組織法3条2項に規定する機関、会計検査院等とこれらに置かれる機関及び法律上独立に権限を行使することを認められたその職員(イ)と、「地方公共団体の機関(議会を除く。)」(ロ)に限って定めています。独立行政法人や、事務局として委託を受けた民間の法人は、この列挙に入っていません。したがって、交付主体が独立行政法人である補助金について、その窓口の回答を行政手続法の「行政指導」として扱い、35条3項により書面の交付を求めることはできないと考えております。
国が直接交付する補助金であっても、同じ問題が残ります。2条6号の「行政指導」は、特定の者に一定の作為又は不作為を「求める」行為です。制度の一般的な説明や、問い合わせに対する回答は、何かを求める行為とは異なりますので、照会への回答であるという性質にとどまる限り、同号の行政指導に当たらない場面が多いと考えております。
ここまでは、使えない根拠の整理です。では何を根拠に書面を求めるのか、という点を次に述べます。
4 画面の表示は処理の状態であって、不利な決定とは限りません
電子申請のシステムでは、申請の状態が短い語で表示されます。「破棄」のような強い語が使われていることもあります。この表示を見て、不利な決定がされたものと受け取ってしまう場面があります。
もっとも、こうした語は、システム上の処理の状態を表す表示であることがあります。差し戻した後に残った入力を整理したこと、審査の対象から外して別の扱いにしたことなど、処理の経過を表す語として使われている場合、それは不利な決定を外部に表示したものではありません。表示の語と、発出された書面とは、別のものです。
ですので、画面の語を結論と受け取る前に、次の三つを書面で確かめることになります。
- その表示が、どの処理を指すものなのか。
- その表示に対応する書面(通知)が発出されているのか。発出されていないのであれば、表示があるだけで決定はされていないということになります。
- 発出されているのであれば、その日付と様式、及び記載されている理由。
ここを詰めておくことには、別の意味もあります。不服申立てや取消訴訟の期間は、処分があったことを知った日から数えます。画面の表示だけで不利な決定があったものとして扱われてしまうと、いつから数えるのかという点で、後から不利に働くことがあります。宛先と期間については、Q&A「交付決定の取消しの通知に不服があるとき、どこに言えばよいのか」と、「交付決定の取消しから6か月を過ぎたら、取消訴訟は起こせないのか」で述べています。
画面は、後から同じものを出せないことがあります。表示されている日付・状態・申請の番号が一緒に写る形で、画面全体のスクリーンショットを残しておいてください。
次のような場合は、ご回答になる前にご相談ください
- 窓口に確認して動いた後に、「承認していない」と言われている
- 電子申請の画面の表示だけがあり、書面の通知が届いていない
- 承認がないことを理由に、返還や加算金を求められている
5 書面で回答を求める――根拠は補助金適正化法24条です
行政手続法によらずに書面での回答を求める根拠として、補助金適正化法に条文があります。
引用(補助金適正化法24条)「補助金等の交付に関する事務その他補助金等に係る予算の執行に関する事務に従事する国又は都道府県の職員は、当該事務を不当に遅延させ、又は補助金等の交付の目的を達成するため必要な限度をこえて不当に補助事業者等若しくは間接補助事業者等に対して干渉してはならない。」
条文は「国又は都道府県の職員」と書かれていますが、独立行政法人が交付する助成金については、読替えによってその職員に及びます。中小機構法16条は、補助金適正化法の規定(罰則を含む。)を、中小機構法15条1項6号及び2項3号の規定により機構が交付する助成金について準用するものとし、この場合において「同法第二条第一項及び第四項、第七条第二項、第十九条第一項及び第二項、第二十四条並びに第三十三条中「国」とあるのは「独立行政法人中小企業基盤整備機構」と」読み替えるものとしています。24条が読替えの対象として明示されていますので、同条は機構の職員にそのまま及ぶことになります。
そうすると、承認申請について、何が審査されているのか、いつ応答されるのかを示さないまま時間が経つ状態は、補助金適正化法24条が禁じた事務の不当な遅延に当たる余地があると考えております。書面での照会に、この条文を根拠として掲げておくことには意味があります。少なくとも、回答をしないままにしておくことが望ましい状態ではないことを、条文で示すことができます。
電話の回答を信頼したこと自体を正面の根拠にするのは難しいです
窓口の回答を信頼して動いたのだから、後から覆すのは信義に反する、という言い方は自然なものです。もっとも、この主張が通る範囲は限られています。最高裁は、行政主体が特定の者に対して「右施策に適合する特定内容の活動をすることを促す個別的、具体的な勧告ないし勧誘」をしていた場合に、信義衡平の原則によってその信頼に法的保護が与えられなければならないとしました(最三小判昭和56年1月27日民集35巻1号35頁)。この裁判例の内容と、その後の下級審での使われ方は、コラム「制度が途中で変わって補助金・奨励金がもらえなくなった――争えるのか」で扱っています。
照会に対する一般的な回答は、この「個別的、具体的な勧告ないし勧誘」とは異なります。ですから、電話の回答への信頼を正面の根拠として、承認があったことと同じ結論を導くのは難しいと考えております。実務の上では、処分して差し支えないという前提で動かれる前に、その前提を書面にしておくことのほうが、結局は近道になります。
電話での回答は、後に異なる説明がされることがあります。回答が変わったときに、いつ、誰が、どの問いに対して、どう答えたのかを示せるようにしておくことが、やり取りの前提になると考えております。これは、相手を疑うという話ではありません。口頭のやり取りは、残しておかなければ、双方とも後から確かめられないという話です。
重要な申入れは、窓口ではなく交付主体に対して書面で出します
交付規程が承認の相手方として定めているのは、中小機構です(前記2の24条3項)。問い合わせの窓口は、この手続の中で承認をする立場として定められたものではありません。ですから、意味のある申入れ――前記1の四つのどれなのかを尋ねること、根拠条項を尋ねること、応答の時期を求めること――は、窓口への電話とは別に、交付主体に対する書面として出しておくことになります。
なお、公募要領や事務局の案内に書かれた一般的な指示に従う義務がどこまであるのかという問題は、Q&A「記載のない細部については、補助金事務局からの指示に従うものとします」と書かれていますが、従わなければ取消しになるのですかで扱っています。交付規程を守ることが補助条件に当たるのかという見方そのものは、Q&A「交付規程に違反したと言われたら」で述べています。
6 いま残しておくもの、どこへ出すか
この場面で先に手を動かしていただきたいのは、記録です。時間が経つと取れなくなるものから並べます。
- 通話の記録。日時、相手の所属と氏名、こちらが何をどう尋ねたか、回答の内容を、その日のうちに書き起こしてください。録音があれば、元のファイルのまま保存してください。問いの立て方まで残すことが大事です。何を尋ねたのかが分からないと、回答の意味も確かめられません。
- 窓口側の応対記録。通話の録音や応対記録が保存されているかどうか、保存の期間はどれくらいかを、書面で問い合わせてください。保存の期間が過ぎると、確かめる手段がなくなります。
- 電子申請の画面。表示されている日付・状態・申請の番号が写る形で、画面全体のスクリーンショットを残してください(前記4)。
- 申請の控えと送信の記録。承認申請書(様式第12-1)の控え、添付した書類、送信や受付の記録、受付番号です。
- 「承認していない」と言われた書面・メールの原文。言い換えずに、原文のまま保管してください。
- 処分を制限する期間の起算と満了が分かる資料。取得財産等管理台帳(様式第7)、検収や引渡しの日、支払の日が分かるものです(前記2)。
そのうえで、交付主体に対する書面を出します。書くことは三つです。前記1の四つのどれを指しているのかを示していただきたいこと、その根拠となる条項、そして応答の時期です。こちらの主張を長く書く必要はありません。回答を求める書面は、問いが短いほど、回答も返ってきます。資料をどこまで出すか、遂行の状況をどう示すかという点は、コラム「求められた資料の範囲」と「遂行状況の示し方」で述べています。
最後に、まだ動いていない場合です。窓口で差し支えないという趣旨の回答を得たとしても、処分(譲渡・廃棄等)に進む前に、承認が要る場面なのかどうかと、要るのであれば承認通知書(様式第12-2)が出ているかどうかを、書面で確かめておいてください。既に廃棄まで進んでしまっている場合の考え方は、コラム「廃棄処分」と、Q&A「災害や火災で使えなくなった設備、危険で取り壊した建物――承認と納付は必要か」で述べています。先に書面で確かめておくことと、後から記録を集めることとでは、手間がまるで違います。
窓口の回答を前提に動いた後で承認がないと言われている事業者の方、電子申請の画面の表示だけがあって書面の通知が届いていない事業者の方、顧問先・支援先からこのご相談を受けている中小企業診断士・行政書士・税理士の先生方は、ご回答をお出しになる前にご相談ください。通話の記録、画面のスクリーンショット、承認申請書の控えと送信の記録、「承認していない」と言われた書面又はメールの原文があれば、具体的な検討ができます。
根拠(条文・公式資料・裁判例)
- 中小企業等事業再構築促進補助金(新市場進出)交付規程(令和3年6月15日規程令3第13号。令和7年6月30日施行の改正までのもの)24条3項・4項(同規程7〜8頁。3項「補助事業者は、前項の規定により定められた期間内において、処分制限財産を処分しようとするときは、あらかじめ様式第12-1による承認申請書を中小機構に提出し、その承認を受けなければならない。」、4項「補助事業者は、前項の承認を受け、処分制限財産を処分した場合、様式第12―2による承認通知書に記載がある書類を様式第12-3による財産処分報告書に添付して中小機構に提出するものとする。」。申請=様式第12-1、承認=様式第12-2、処分後の報告=様式第12-3であり、電話での回答はいずれの様式にも当たりません)
- 同交付規程24条1項・2項(同規程7〜8頁。1項が処分制限財産を取得価格又は効用の増加価格が単価50万円(税抜)以上の機械、器具及びその他の財産とし、2項が処分を制限する期間を減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和40年大蔵省令第15号)を準用するものとしつつ、「なお、中小機構が別に定める場合には、その期間とする」とするもの。期間が経過していれば3項の承認を要しません)、同23条2項(取得財産等管理台帳=様式第7)
- 補助金適正化法24条(不当干渉等の防止。「補助金等の交付に関する事務その他補助金等に係る予算の執行に関する事務に従事する国又は都道府県の職員は、当該事務を不当に遅延させ、又は補助金等の交付の目的を達成するため必要な限度をこえて不当に補助事業者等若しくは間接補助事業者等に対して干渉してはならない。」。何が審査されているのか、いつ応答されるのかを示さないまま時間が経つ状態は、同条が禁じた事務の不当な遅延に当たる余地があると考えております)
- 中小機構法16条(補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の準用。「同法第二条第一項及び第四項、第七条第二項、第十九条第一項及び第二項、第二十四条並びに第三十三条中「国」とあるのは「独立行政法人中小企業基盤整備機構」と」読み替えるものとしており、24条が読替えの対象として明示されています。したがって同条は機構の職員に及びます)
- 補助金適正化法24条の2(行政手続法の適用除外。「補助金等の交付に関する各省各庁の長の処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章及び第三章の規定は、適用しない。」。外されているのは第二章(申請に対する処分)と第三章(不利益処分)であり、第四章(行政指導)に置かれた35条は、この適用除外それ自体の対象ではありません)
- 行政手続法35条3項(「行政指導が口頭でされた場合において、その相手方から前二項に規定する事項を記載した書面の交付を求められたときは、当該行政指導に携わる者は、行政上特別の支障がない限り、これを交付しなければならない。」)、同条1項・2項、同法2条6号(「行政指導 行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。」)、同法2条5号イ・ロ(「行政機関」=法律の規定に基づき内閣に置かれる機関、国家行政組織法3条2項に規定する機関、会計検査院等とこれらに置かれる機関及び法律上独立に権限を行使することを認められたその職員、並びに「地方公共団体の機関(議会を除く。)」。独立行政法人及び事務局として委託を受けた民間の法人は、この列挙に入っていません)
- 補助金適正化法22条(補助事業等により取得し、又は効用の増加した政令で定める財産を、各省各庁の長の承認を受けないで、補助金等の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならない。承認を要する行為として並んでいるのはこの五つで、廃棄・取壊し・遊休・休止は入っていません)
- 補助金適正化法4条(他の法令との関係。「補助金等に関しては、他の法律又はこれに基く命令若しくはこれを実施するための命令に特別の定のあるものを除くほか、この法律の定めるところによる。」。交付規程は行政規則であり、ここでいう「特別の定」に当たるものではありませんので、法律より重い義務を交付規程で課すことはできないと考えております)
- 最三小判昭和56年1月27日民集35巻1号35頁(宜野座村工場誘致事件。行政主体が特定の者に対して「右施策に適合する特定内容の活動をすることを促す個別的、具体的な勧告ないし勧誘」をしていた場合には、信義衡平の原則によってその信頼に法的保護が与えられなければならないとするもの。照会に対する一般的な回答は、この「個別的、具体的な勧告ないし勧誘」とは異なりますので、電話の回答への信頼を正面の根拠として承認があったことと同じ結論を導くのは難しいと考えております。同判決の内容とその後の下級審での使われ方は、コラム「制度が途中で変わって補助金・奨励金がもらえなくなった――争えるのか」で扱っています)
※ 交付規程は補助金ごと・公募回ごとに版が異なります。条数と文言は、お手元の交付決定通知書に記載された交付規程でご確認ください。
関連ページ
- 無承認の処分は当然に取消し・加算金なのか(Q&A) →
- 申請・届出の取下げ(Q&A) →
- 取り外して保管している設備(Q&A) →
- 不服があるときの宛先と期間(Q&A) →
- 求められた資料の範囲(コラム) →
- 制度変更と信頼の保護――札幌高判昭和44年4月17日(コラム) →
- 補助金Q&A 一覧へ →
※ 本ページは一般的な法的整理を示すものであり、個別の事案についての結論を保証するものではありません。